基礎医学 | 薬学 医学

遺伝子の技術、遺伝子の思想―医療の変容と高齢化社会 (中公新書)

広井 良典
遺伝子の技術、遺伝子の思想―医療の変容と高齢化社会 (中公新書)の商品情報を見る 遺伝子の技術、遺伝子の思想―医療の変容と高齢化社会 (中公新書)をショッピングカートに入れる
遺伝子の技術、遺伝子の思想―医療の変容と高齢化社会 (中公新書)の詳細
  • おすすめ度:まだ評価されていません。
  • 出版社:中央公論社
基礎医学書の人気トップ10
遺伝子の技術、遺伝子の思想―医療の変容と高齢化社会 (中公新書)のカスタマーレビュー

「特別なことが特別でないことになるように」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2007-03-08

病気であることや障害があること、これは非常に特別な事です。でも、それをどうやって受け入れて、それもまた自分であるとする、価値観を変容しながら社会に適応していくということを他人との比較のなかで、自分の位置を確認しつつ、やっていくということ、ことの重大さの大小はあったとして、必然としてやっている事ではあります。特別なことだけれど特別なことが当たり前の世の中になること、それは高齢社会にも通じることであると説いていると感じました。若い人に設定される通常の医療を高齢者にも同じように行うことが果たしてどうかとう文脈には、大いに共感しました。生物なんてただの遺伝子の乗り物でしかないという人がいましたが、感情であるとか、情緒というものがあってこその人間であり、だからこその遺伝子であるはずであると、深い思いをこめられた良書中の良書であると思いました。

「生命をめぐる視野の広い議論」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2005-06-07

この本がカバーしている領域は広い。

遺伝子技術の最先端から始まり、次いでそうした技術的最先端を走るアメリカの医療政策を日本との対比で論じる。かと思えば、遺伝子技術が生命倫理や疾病観・障害観・人間観・生命観に及ぼす影響を論じ、「サイエンス」としての医療に対して「ケア」の医療というパラダイムの重要性を説く。そして最後には遺伝子研究が私たちの死生観・時間意識の変容につながる意義を持つものであることが指摘される。

最終章の死生観の問題を読みたくて手にとったせいか、前半の技術的な解説を読み進めるのは少々苦痛ではあった。だが、生命科学の技術革新が死生観に影響を及ぼすのは当然であって、最終章に到達するころにはそうした本書全体の意図も明らかになってくる。

本書および著者はたいへん学際的な位置に立つが、あえて言えば哲学・倫理学・政治思想などを志す人に読んでもらいたい一冊である。

「病気の遺伝子を持つ人の生命保険料は高くなる?」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2002-12-26

いつの日か、生命保険の加入に遺伝子診断が用いられるかもしれない。
遺伝子の研究はそこまで進んでいるという。
クローン羊をつくるところまできた医療技術は、正義となるか悪となるか。
本書を読んで考えさせられました。