基礎医学 | 薬学 医学

アメリカNIHの生命科学戦略 (ブルーバックス)

掛札 堅
アメリカNIHの生命科学戦略 (ブルーバックス)の商品情報を見る アメリカNIHの生命科学戦略 (ブルーバックス)をショッピングカートに入れる
アメリカNIHの生命科学戦略 (ブルーバックス)の詳細
  • おすすめ度:まだ評価されていません。
  • 出版社:講談社
基礎医学書の人気トップ10
アメリカNIHの生命科学戦略 (ブルーバックス)のカスタマーレビュー

「日本人科学者がよくここまで。」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2006-01-18

 米国国立衛生研究所(NIH)は、20の独立的な研究所や世界最大の国立図書館などからなる、科学・医学の一大研究拠点であり、全米中いや世界中の研究機関や研究者の費用の源でもある。

 日本人研究者も留学生または常勤として数多く在籍しており、著者もその一人。1967年にNIHの国立がん研究所(NCI)の主任研究員となり、以降30年以上、日本の研究者をNIHに紹介したり、米国の研究者を日本の首相(中曽根さん)に合わせたりして、日米の橋渡し役をしてきた。

 本の特徴は次のようなもの。

 まず、NIHで活躍した研究者たちの業績に焦点を当てる。動物の体内でしか作りえなかったアミノ酸連鎖を人工的に作り上げたアンフィンゼン。感染力が低いことがかえって厄介な「スローウイルス」の研究をしたガジェック。最低2つの遺伝子変異が起きないと悪性腫瘍にならないと言う「がんの二重変異説」を唱えたクヌッソン…。つぎつぎとノーベル賞級の研究者たちを紹介していく。著者が彼らと直接話した経験があるので、人柄の描写やエピソードは深い。

 また、NIHの制度も詳しく解説する。日本には似た立場の機関がなく想像しづらいところを、的確に説いていく。このNIHのシステムの解説からは、米国の科学技術政策の特徴が伺える。それは、個人の研究も団体の研究と同じように重視して投資するといったこと。また予定調和的な研究よりも、独創的な研究を重視して投資する、といったことだ。

 専門用語がビシバシ出てくるのでその覚悟は必要。研究者という立場ながら、ジャーナリスティックに米国の政府や日本の研究体制を批判する精神も。全体として生命科学のいろんなことを吸収できる本だ。

「お勉強というよりも読み物ですね」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2005-08-31

タイトルはやや誇大広告のような気がします。「修士課程etcの生物系院生の方が読むと進路決定の参考になる!」とまでは言えませんが実験etcに疲れたときに少しだけモチベーションを高めるのにはよいかも知れません。高校生レベルの生物の知識で充分読めました。あと是非文部科学省などのお役所の方に読んでもらって、日本のサイエンスでの競争力向上について考えてもらいたいものです。

「戦略かどうかわかりませんでしたが…」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2004-09-14

題名にある「生命科学戦略」といったことまで書かれているとは思いませんが、生命科学の分野でアメリカが世界をリードしている訳がわかりました。豊富な予算と若者にチャンスを与える仕組み。そしてアメリカに限らず世界にその門戸を開いているということ。今後も世界の中心でありつづけるのでしょう。ノーベル賞受賞学者や生命科学の発展に寄与した日本人名が具体的に出てくるので読み物としても親近感をもって読めると思います。ちなみに、このシステムがアメリカの戦略であったら相当怖い気もしますね。

「創造性、独創性とは何かがわかる」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2004-06-24

NIHの生命科学戦略とは、112名のノーベル賞学者を輩出してきた研究所の土壌にあることが、著者の経験、同胞とのかかわりから伝わってきます。日本の研究所、研究者たちとどこが違うのか、改めて考えさせられる一冊です。日本の研究者だけではなく、行政に携わる人たちが井の中の蛙にならないためにも、ぜひおすすめしたい一冊です。医学・生命科学の現状を知ることだけにとどまらず、世界一となるためにどう先を切り開いていくかといったヒントが、ここで紹介されている研究者の姿勢からも伺えると思います。自分が夢中になって取り組める研究テーマを持てることは研究者にとってもっとも大切であることを実感しました。

「買う価値なし。残念!」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2004-06-19

タイトルと内容にギャップがある。
NIHグラントの話などは数ページで、基礎的な科学史が大部分を占めている。思わず、流し読みしてししまった。
生命科学を全く知らない、文系の人が読む分には面白いかもしれないが、理系の、特にバイオ系の人は、購入する必要なし。

これを読む暇があれば、実験をするべき。政治家には読ませたい気もするが…

サブタイトルの、“頭脳集団の素顔”はどこに記述されているのであろうか?