「よみがえれ「場」の生命論」 おすすめ度:
投稿日:2007-09-02
30年以上前になるがNatureに「ネズミの脚を切った後、電場を負荷したら脚の骨が再生した」という論文が掲載されている(Nature 235巻109頁)。少なくとも当時「生命場の科学」はサイエンスの主流だった。しかしその後の分子生物学の勃興で「物理場」を生命現象に導入する研究はオカルト扱いされるようになった。本書の著者バーも前世紀名門イエール大学の学部長の要職にあり、その研究は当時の一流の雑誌に掲載されたのだが、今や忘れ去られた存在である。ライアル・ワトソンに引用されたのもオカルト扱いの原因かもしれない(私はワトソンを科学者として認めない)。しかしバーの研究は、遺伝子や細胞レヴェルの変化がいかに巨視的な形態や機能に結びついていくか、考察する上で貴重である。本書が復刊されたことを喜びたい。