「平野教授の『花伝書』」 おすすめ度:
投稿日:2006-05-29
この本は、神経病理学の世界的権威である平野朝雄教授が、その題名の通り、神経病理学を専攻しようとする若い医師たちを念頭に書かれた、神経病理学の入門書の第4版である。私は、神経病理学を専攻した者ではないが、神経内科医として、臨床家の立場から、この本を第2版から手元に置き続けて来た。
この第4版は、当然の事ながら、それ以前の版とは内容が大幅に改訂されて居る。又、分量も、非常に増えており、若いドクター達が、忙しい診療の毎日の合い間に、この第4版を読破する事は、正直言って、大変な労苦であるに違い無い。しかし、その労苦は、この本が与えてくれる知的興奮によって、必ず報われる事を保証する。
この本は、私に、『花伝書』を思ひ出させる。それは、平野教授の医学に対する姿勢が、観阿弥や世阿弥の精神に通ずる物だからなのか、或いは、医学の道は、実は、芸術の道と同一である事の現われなのか、それは分からないが。
大勢の筆者が、分担して執筆した本は、バランスはとれて居ても、筆者たちが、自分の経験を殺して書いて居る場合が多いものである。それに対して、この本は、あくまでも、平野先生の本である為に、平野先生が、自分の過去の体験や、問題意識を混じえながら、書かれて居る点が、貴重である。その代はり、この本の記述には、病気の臨床的側面が、いささかはしょられて居る面が有る。しかし、平野先生の、神経病理学者としての、半世紀を越える経験と問題意識が散りばめられた本文には、当然、それらを補って余り有るものが有る。−−素晴らしい本である。
(西岡昌紀・神経内科医)
「神経病理を..」 おすすめ度:
投稿日:2003-09-10
御大平野先生の名著,改訂版である.多少,電顕所見にウェイトがおかれ過ぎている感は否めず,すべての神経系臨床家,一般病理の医師にお勧めできるかどうかはやや疑問である.ただ,神経病理を志す者にとっては必携であろう.
「値段がちょっと...」 おすすめ度:
投稿日:2003-09-10
電顕所見を中心に,神経病理の基礎からわかりやすく書かれた名著の第4版です.最新の文献もレビューされ,内容はとても良いのですが,値段が前版から5000円も上がっています.これで星1-2ヶは減らさざるを得ません.